ビバ引きこもり!の日

今日も今日とて堕落をした。でも全く無為な堕落という訳ではなくて、私の精神世界的にはむしろ充実していた。それは主に2つのコンテンツに触れたためだ。

 

 

ひとつめ、映像研6話。

すごーーーーーくいい。前回の「宇宙が広すぎて毎日お風呂で泣いている」ほどのパンチラインはないにせよ、水崎氏の熱いアニメーター論、金森氏の創作論には心が揺さぶられる。だが私はそれよりなにより、浅草氏がリアルと想像のギャップに葛藤する様を見れたことが、すごくよかった。

何かにつけて、私はクリエイターを神格化してしまう節がある。それは、0から1を作る作業が自分にはまったく出来ない、あるいは不向きであることを自覚しているからだ。私にとってしたくても出来ないことを喜び勇んで出来るクリエイターという人種には、憧れを抱くと同時に、自分とは別世界の人だ、と勝手に線引きをしてしまう。だからこそ、そのような別人種の人達は、創作活動をするにあたって自らのインスピレーションに疑問を持たない、他人の目はあまり気にしないで突っ走るもんだろう、と勝手にイメージしていた。よく考えてみればそんなわけないのだが。まぁ特に浅草氏に関しては天才肌っぽいキャラクターだったからかな。

なので、浅草氏が美術部という外部の視点を知ったことで今創作しているロボットの矛盾を無視できなくなってしまい、「これでいいのか、これは本当に作品で追い求めるリアルとしてありうるのか」と悩みを見せる姿は、とても意外に映ったと同時に、彼女のチャーミングさに対してさらに磨きをかけている。キャラクターに深みが出るっていうのは、要はその存在がフィクショナルなものとして割り切ってしまえないほど、キャラクターと自分との距離が縮まる(ように感じる)ということだと私は解釈しているので、私がするのと同様に浅草氏も自分の仕事を客観視してみて、評価を気にして、といった仕草を見せることによって、彼女は手の届かない世界に住む「天才クリエイター」としてではなく、見てる側とひと続きの世界にある「想像力が人よりちょっと優れた人間」というキャラクター性を備えて、より魅力的に私たちの心の中に侵攻してくるのだ。

 

金森氏の人気がすごい高いみたいだけど、私は浅草氏が好き〜。これを言いたいがためにこんだけ書くの、我ながら気持ちが悪いね。

 

映像研、見れば見るほどどのキャラクターも好きになっていって最高。アニメの素養があまりなくて用語もいまいちわかってない私でもこんだけ楽しめるんだから、アニメ関係者とか観たらヨダレダラダラなんじゃないのか。メタ的とはちょっと違う気がするけど、そういう「あるあるネタ」的な面白さでいえば、アオイホノオとも確かに似てる。キャラクターが立っているコンテンツは大好物です。百目鬼ちゃんもキャラデザかわいいね。

 

 

ふたつめ、品田遊先生のnote『ウロマガ』を、ついに購読し始めた。しかも黒ウロマガ。

も〜〜〜サイコ〜〜〜〜〜。黒にしてよかった。過去の記事も読めるの最高。完全にただのファンになってしまった。まぁ好きな人に金を落とすことほどウィンウィンな娯楽はないからね。

 

今日はほぼずーーっと布団の上で過去のウロマガ読んでた訳だけど、彼の日記の何が良いって、世界の切り取り方が私のこれまで出会った人どの人よりも多様かつ新規的で、さらにそれらをちゃんと言語化出来ているところ。抽象的な言葉で誤魔化さずに、はっきりと思考を言語に落とし込める人、本当に尊敬する。アウトプットがいかに難しいかはこの日記で痛いほど身に染みたので、こういう文章をちゃんと書けるってのはもう才能だな、とつくづく思う(それで食ってる人なんだから当たり前だ)。

 

そんでもって、哲学的な議論に興味のある人だから、その時々で気になっている議論とか、面白い本とかの話を解説してくれるのも嬉しい。人が好きなことを話しているのを聞くのって、なんて楽しいんだろうね。私も聞く側だけじゃなくて話せる側の人間を目指したい。

 

私も小説ばっかり読んでないで評論とかフムフム読まんとな。お話テイストじゃない文章はどうも敬遠しがちだけど、こういうのは慣れでなんとかするしかないんだろう。読もう! 論文。

 

 

 

今日はこれから夜行バスで横浜に帰ります。免許とるぞ〜。