なんでもない日にブログを始めてみる/デデデデ9巻を買え

本当に暇なので、布団で寝っ転がりながらブログを開設してみた。

もともとものを書くのは好きな方だし、このまま行くとどんどん自分の表現力がカスカスに乾いていってしまう気がするので。

 

にしても、もっとキリのいい1月1日とかから始めるのが良かったのかもな、と今書いててふと思った。後の祭りである。後夜祭。

 

 

後の祭りと言えば、デデデデ9巻。今日ブログを開設したのは、これについてのアウトプットがしたかったからに他ならない。ネタバレもしますので、嫌な人は防護服を着てください。

 

結論から言うと、

浅野いにお、もしかして天才では?』

これに尽きる。

 

本当にね…まず表紙からして、大変にてぇてぇ。

 

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私が高校生の時にデデデデ1巻が出まして、表紙が門出ちゃんだったんですね。そんでもってサブカルクソ女のワイはショートカットメガネの門出ちゃんのキャラデザが、それはそれはもう大好物で、一目買いでした。

とはいえ、浅野いにおの漫画自体もそこそこ好きでしたけど、「浅野いにお好きって言ったらマジのサブカルクソ女になるな」と思って、これまでは心のブレーキをかけてたわけです。

 

したら、まぁ面白いのなんのと。SFはこれまで食指が動かなかったんですが、やっぱりおんたんと門出ちゃんのキャラデザが良すぎる。掛け合いを見てるだけで楽しいし、JKの日常風景をストーリーの主軸に置きつつその裏で侵略者ないし地球の破滅を描いてる、そのギャップで門出ちゃん達のキャッキャウフフがいかに刹那的かが顕になって、より一層キャッキャウフフの美しさが際立ってて…。てぇてぇ以外の言葉が出ないよ。

 

なんだか批評臭くなってしまった。違う違う、9巻の感動を伝えたいだけなんだ。

そんで9巻。おんたんの過去の続きですが、いやぁ私はこの手の自己犠牲に弱いね。

門出ちゃんを救うために"タイムマシン"に乗って、門出ちゃんを救うために自分を変えて、門出ちゃんを救うために一緒に行動してきたら、門出ちゃんは無事生きて高校生になった。でも、そのせいで侵略者が来て、キホちゃんも大勢の人も死んで、地球も滅びかかってる。しかも、そのせいだってわかってるのはおんたんだけ。

 

これは地球と門出ちゃんを天秤にかけたおんたんの話、ってのが素直な理解なのかな。

でも、私は天秤にかけられたのは門出ちゃんとおんたんだと思いたい。門出ちゃんが死ぬ未来か、おんたんが罪悪感に苛まれる未来か(=おんたんが死ぬ未来か)。

門出ちゃんじゃないけど、いいんだよ、地球なんか滅びたって。どうせほっといても、いつかは滅びるに決まってる、こんな星は。というか、滅びるべきですらあるかもしれない。でもおんたんは優しいから、地球で1番優しいから、自分が門出ちゃんを助けたせいで地球が滅ぶことに耐えられないだろう。その世界線をわかった上で(本当にわかってたのかな、あの時おんたん小学生だしなぁ)、それでも門出ちゃんを助ける選択をした、これはおんたんの尊い自己犠牲、ないし門出ちゃんへの愛だ。そう悟ってから表紙もっかい見たら、もうね、ひっくり返るわ。浅野いにおー! お、お前ー! てなね。

 

まさか、デデデデが愛の話だったなんて、1巻を手に取った当時には予想もつかなかったよ。今思うと、おんたんの「本当の脅威は侵略者なんかじゃなくて僕だ」云々の発言は、戯言なんかじゃなくて本当にそうだったんだな。記憶が完全に戻ってはいなくても、うっすらと覚える罪悪感を吐き出したかったんだろうな。おんたん、君って奴は…。

 

そう思うと、門出にはなかった誰かの「絶対」になる素質が、おんたんにはあったんだろう。誰かの「絶対」になるには、その「誰か」への途方もない慈愛がなきゃいけないし、加えて自身をも捨てなきゃいけない。常に「絶対」としての偶像を守らなきゃいけない。

一見奔放に見えるおんたんの方が、門出にとっての「絶対」であるべきという鎖で縛られて、(相対的に)理性的に見える門出ちゃんの方が実は自由で奔放だった。門出が渡良瀬にかまけておんたんに構わなかったときに、おんたんが拗ねながらもセックスしたのか聞くシーンを思い出した。おんたんは、門出に自由に生きてもらいたい、けど自己犠牲を払っている以上、心のどこかで愛する門出に見返りを求めてしまっている、でもそれを表に出しては「絶対」が揺らぐ。

君たちの友情は、なんて切なくて愛おしいんだ。

 

 

 

長くなってしまった。おんたんの尊さについてまだまだ言いたいことはある気がするけど、この辺にしておこう。長々と考察を書くようなブログを目指してはない。そもそも大した考察もしてないけど。

 

最後にひとつ言い残しておくとすれば、偽イソベやんの言うように、おんたんのタイムリープ作戦は本質的には無意味だ。そんでもって、そもそも「絶対」なる存在なんてありえない(と私は思ってる)ので、今のおんたんと門出ちゃんの関係もどこかで破滅することは必至だ。つまり、この物語は十中八九バッドエンドだろう。

でもね、そんなの嫌なんですよ。ぼかァね、おんたんと門出ちゃんが仲良くどつき合ってる日常が永遠に続いて欲しいんですよ。そのためならね、地球なんて滅びて構わないんですよ。個人的にはね。

 

はぁ〜、どうなるんだろうな〜。まぁどう転んでもいいから、最後までぐだらずに綺麗に畳んでくれれば、万歳三唱。そんでもって、10~15巻でまとまったら、五体投地。こんだけ面白かったら引き伸ばされちゃうかなーうーん…。

浅野いにお先生、陰ながら応援してます。はにゃにゃフワー!